身障タクシードライバーの仕事は健常ドライバーと全く一緒

道路運送車両法は、全ての車両に「1日一回運行前の車両点検」を義務づけています。自家用車ではないがしろにされることが多いかも知れませんが、お客様の命を乗せて走るタクシーは、運転者自らが毎日点検を行います。

• 日常点検

  

  重大な故障や、故障による事故を防止する為に自らの手でクルマの点検を行い、少しでも異常があれば常駐するメカニックにより整備が行われます。

• 装備確認

  

  タクシーには運賃はメータの他に、運賃精算機や領収書を発行するプリンタ、無線機、カーナビ、ETCなどの機器が装備されています。車内の装備品を点検して出発に備えます。

• 車内美化

  

  清潔な車内でお客様をお迎え出来るように、シートカバーに汚れを見つければクリーニングされた物に交換します。

運行管理者と対面し、ドライバーの健康状態にアルコールチェックの結果、運転免許証など運行に必要な携行品などを確認し、また車両に異常がないことを最終確認します。全てがそろって出庫準備が完了します。

• アルコールチェック

  

  アルコール検知器による検査で数値が「0.000」であることに加え、対面でアルコールが残っている形跡がないことが求められます。

• 始業点呼

  

  運行管理者と対面して運転免許証を提示し、健康状態等の確認を受け、安全運行に必要な指示が伝達されます。

• 情報伝達

  

  地図情報など映像による伝達が有効な指示については、大型ディスプレイで確認します。

さぁ！安全運転を誓っていよいよ出発です。

• 情報交換

  

  出庫前のつかの間のリラックスタイム。先輩から営業のコツを教わったり悩みを相談したり ···。また仕事を終えてからのクラブ活動の打合せなど、笑顔が絶えない時間帯です。

• 出庫

  

  さあ！いよいよ出庫です。今日はどんなお客様と巡り会うのでしょうか!? 東京23区と武蔵野市･三鷹市であれば、どこで営業しても自由なので、自分の判断で営業計画をたてます。

営業手法は「流し営業」「付け待ち営業」「無線営業」の3種類。多くのお客様と巡り会えればそれだけ営業収入が上がります。時間帯･曜日･天候などにより変化するヒトの流れを考えながら、効率よい営業を組み立てます。

• 流し営業

  

  東京のタクシー営業の基本は「流し」営業です。時間帯で変化するヒトの流れを読みつつ、走りながら手を上げて呼び止めるお客様を探します。

• 付け待ち営業

  

  「流し」に対して受け身の営業方法が「付け待ち」営業。駅の乗り場やホテル、病院などにもタクシー乗り場に並んで、お客様を待ちます。

• 無線営業

  

  電話やスマホでタクシーを注文されたお客様の元へ、「迎車」を表示してお迎えに向かいます。通常運賃に迎車料金を加算して頂けます。

1回の勤務で3時間の休憩が義務づけられています。お客様の流れが止まった頃を見計らって休憩に入ります。食事や仮眠など、次の営業に備える充電タイムです。

• 食事

  

  「安くて美味いはタクシードライバーに聞け」といいますが、東京中を走れば自ずとグルメの知識が蓄えられます。今日はどこでランチしよう？

• 休憩

  

  コーヒーで一服したり、仕事の効率を上げるためにも休憩は計画的に取ります。

• 仮眠

  

  仮眠を取るのも仕事です。出先の駐車場でも寝るのも良いのですが、営業所に戻れば準備された寝具でリフレッシュできます。

• 営業終了

  

  最大拘束時間21時間を超えないように、「回送」表示で営業所に戻ります。この後の納金や終業点呼の時間を考慮して、余裕を持って帰庫します。

• 納金

  

  銀行ATMのような機械に今日の売上金を投入します。必要な金額は運賃メーターのデータから自動計算されます。

• 終業点呼

  

  運行管理者に、運転日報･運転者証などを返納し、運行状況について報告して終業点呼を受けます。

• 車両清掃

  

  次のドライバーに引き継ぐために洗車します。

• 社内清掃

  

  車内を清掃してシートカバーもきれいに整えておきましょう。
  「お疲れ様でした!」